焦点距離と視覚効果の関係

2016年10月28日金曜日

焦点距離と視覚効果の関係

カメラを構える前に『この場面だったら先ずは50mm以上で撮ってみよう』と考えたりしないの?それなら、この記事は必読です。

どんな写真を撮りたいか決めるためには、その焦点距離ではどう写るかを理解しておくことが重要です。そうしなければ、この対象をこうやって撮りたい!という構図のイメージが持てません。

視覚効果として、よく例に挙げられるのは、パースペクティブとか圧縮効果というやつです。
焦点距離、厳密には換算値と、これらの効果は関連します。
換算値とは何か?は以前の記事で!

今回から被写体はお金で解決して、ダンボーに協力を仰ぎました。 





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 『私はお金で動く』(※公式設定です)


以下の撮影は、Nikon D7100+AF-S DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VR IIの組み合わせです。いわゆるキットレンズです。小型軽量ながら良い写りをしています。

☆同じ場所から同じレンズで焦点距離だけ変えてみる


撮影場所固定、f値5.6でその他の設定も固定して、焦点距離を18mm 35mm 55mmと変更しながら撮影した写真です。換算値はそれぞれ、約 27mm 52mm 82.5mmとなります。ピントはダンボーの顔近辺に合わしています。分類すると広角→標準→中望遠となります。


☆広角の時の写り方

換算27mmでは、壁と周囲に並ぶ室外機が写真の向こう側へ伸びていって、遠近感が強調されているように見えます。これがパースペクティブと呼ばれるものです。パースが付くとも言います。これは、人間の眼の見え方を画角にすると換算35~50mm程度に相当するのですが、それより も画角が広いレンズを使うと、人間の眼には見えない範囲も写り込み、このような効果を感じます。
この時、ダンボーが小さく写るのも手伝って『なんだか広いところにダンボーがポツン』という印象を受けます。

☆標準の時の写り方

換算52mmとは人間の見え方に近いので自然に見えます。まっすぐに、ダンボーと同じ目線にいるような印象を受けます。

☆望遠の時の写り方

換算82.5mmも換算52mmと大きく変わりませんが、後ろの壁や室外機が近くに、斜めに並んでいる室外機が密集して見えます。(一応)これが圧縮効果です。(これは分かりにくい例ですので、機会を改めたいと思います。)

☆焦点距離を変える際に気を付けることとは?

では、何に注意すべきなのでしょうか?今度は、画面の端にダンボーを配置して、画面に大きく写るように撮影場所を変えながら撮りました。上が18mm(換算27mm)、下が55mm(換算82.5mm)です。






換算27mmのダンボーの頭に注目してください。写っている手前側の辺の長さと奥側の辺の長さを比較すると、手前が長く奥側が短く見え、換算82.5mmの場合より台形に見えます。
(手前側に伸びた感じ)
ダンボーだと違和感は少ないですが、人間の顔ですと、ぐにゃっと曲がります。27mmなのでまだ穏やかですが、超広角レンズだともっと強烈にゆがみます。

つまり、ズームリングをひねって焦点距離(換算値)を変えるということは、対象を大きく写すだけではなく、画角が変わって、見え方が変わるということです。


その対象をまっすぐ写したいのか?広々とした空間を演出したいのか?それを意識することが、構図づくりの第一歩だと考えています。少なくとも、換算値が35mm以下になるような焦点距離を選ぶ際は、この効果についてイメージしたうえでカメラを構えてください。

次のシリーズでは、広角、標準、望遠について、それぞれの使い方に注目していきます。

それにしても、このAF-S DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VR IIは良く写ると思います。単焦点も好んで使いますが、キットレンズだとバカに出来ないぐらい良いと思ってます。小さく軽く、VRの効きもすごいので、お散歩には心強いですね。

さぁ、みんなもおかねの力でダンボーを仲間に入れよう。
買ったのは左   でも、結構大きいので、右のミニのほうがかわいいかもよ。

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